中小企業月次景況調査

〔平成14年3月末現在〕

                 平成14年4月22日発表

○3月は、「景況」DI値を含め主要指標すべてが上昇した。
○各DI値が改善を示した背景としては、海外景気の回復、製造業等の生産・在庫調整の進展に加え、好天や今後のデフレ対策に対する期待感等の特殊要因があげられる。
○中小企業の景気は、底入れの兆しもみられるものの、依然として極めて低水準にあり、また不良債権処理の遅れや雇用・所得環境が軟化を続けている中で、内需の先行きが不透明であるなど、なお楽観を許さない状況にある。
 

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  本調査は、都道府県中央会に設置されている情報連絡員〔中小企業の組合(協同組合、商工組合等)の役職員約3,000名に委嘱〕による調査結果です。
  調査の対象は、情報連絡員が所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)です。



 

       全国中小企業団体中央会 担当:企画部
          TEL 03−3523−4902

http://www.chuokai.or.jp

 

 

3月の調査結果の概況

1.主要指標の前年同月比DI値の動き

・3月は、「景況」DI値を含め主要指標全てが上昇した。
・各DI値の水準は依然厳しいレベルとなっているものの、海外景気の回復、円安による輸出の堅調、全国的に好天であったこと、政府のデフレ対策に対する期待感等の特殊要因も加わって、売上高・収益状況DI値は共に8ヶ月ぶりに−40ポイント台、-50ポイント台に回復した。
・各DI値が改善を示した内訳をみると、従来の「悪化」、「減少」との回答が「不変」との回答に変わったことに起因する面が強い。

2.中小企業の景気の現状

・業種別にみると、製造業では、落ち込みの大きかったIT関連業種をはじめ、総じて生産・在庫調整が進展しており、窯業・土石製品等の一部業種を除き、売上高・収益状況等全般的に各指標が改善した。非製造業も不動産などの、その他の非製造業を除き、全体的に各指標が改善した。
・中小企業の景気は底入れの兆しもみられるものの、極めて低水準にあり、また不良債権処理の遅れや雇用・所得環境が軟化を続けている中で、内需の先行きが不透明であるなど、なお楽観を許さない状況にある。 

表1.最近の主要指標の前年同月比DIの推移

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1.景  況

(1)景況全体の状況

  前月より、製造業は5.4ポイント、非製造業は10.0ポイント上昇し、全体では7.9ポイント上昇の−60.1ポイントと2カ月連続で上昇した。

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中11業種が上昇した。特に、「出版・印刷」(10.5ポイント)が大幅に上昇し、「繊維・同製品」(9.8ポイント)、「一般機器」(9.6ポイント)、「鉄鋼・金属」(8.0ポイント)、「その他の製造業」(7.5ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「食料品」「化学ゴム」「木材・木製品」「電気機器」「窯業・土石製品」「輸送機器」が小幅ながら上昇した。一方、「紙・紙加工品」が小幅に低下した。

○「木材・木製品」が−70ポイント台、「繊維・同製品」「紙・紙加工品」「出版・印刷」「化学ゴム」「窯業・土石製品」「鉄鋼・金属」「一般機器」「電気機器」の8業種もそれぞれ−60ポイント台となっている。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が上昇した。特に、「サービス業」(16.2ポイント)、「運輸業」(14.3ポイント)「商店街」(10.7ポイント)が大幅に上昇し、「小売業」(9.0ポイント)「建設業」(8.3ポイント)、「卸売業」(6.7ポイント)の上昇幅が比較的大きかった。一方、「その他の非製造業」(−13.0ポイント)が大幅に低下した。

 

○ 「卸売業」が依然として−70ポイント台、「小売業」「建設業」「その他の非製造業」の3業種が−60ポイント台と厳しい状況にある。

 

 

表2.業種別【景 況】DIの推移(前年同月比)

 

2.売 上 高

(1)売上高全体の状況

  前月より、製造業は6.9ポイント、非製造業は11.4ポイント上昇し、全体では9.2ポイント上昇の−48.2ポイントと8カ月ぶりに−40ポイント台となった。

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中11業種が上昇した。特に、「化学ゴム」(22.6ポイント)、「出版・印刷」(20.3ポイント)、「繊維・同製品」(14.1ポイント)「電気機器」(13.2ポイント)、「その他の製造業」(10.3ポイント)、「木材・木製品」(10.1ポイント)が大幅に上昇し、「輸送機器」(6.7ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「一般機器」「鉄鋼・金属」「食料品」「紙・紙加工品」が小幅ながら上昇した。一方、「窯業・土石製品」が小幅に低下した。

 

○ 「紙・紙加工品」「鉄鋼・金属」「一般機器」が−60ポイント台と厳しい状況にある。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が上昇した。特に、「サービス業」(16.3ポイント)、「建設業」(14.9ポイント)、「運輸業」(14.7ポイント)、「商店街」(14.3ポイント)、「小売業」(10.2ポイント)が大幅に上昇し、「卸売業」が小幅ながら上昇した。一方、「その他の非製造業」(−16.1ポイント)が大幅に低下した。

○ 「卸売業」「小売業」「その他の非製造業」が−50ポイント台と厳しい状況にある。 

表3.業種別【売上高】DIの推移(前年同月比)

 

 

3.収益状況

(1)収益全体の状況

製造業は前月より5.9ポイント、非製造業は11.8ポイント上昇し、全体では9.1ポイント上昇の−53.9ポイントと8カ月ぶりに−50ポイント台となった。

  

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中11業種が上昇した。特に、「化学ゴム」(16.1ポイント)、「輸送機器」(11.8ポイント)、「一般機器」(11.3ポイント)、「出版・印刷」(10.5ポイント)が大幅に上昇し、「電気機器」(9.7ポイント)、「その他の製造業」(9.2ポイント)、「繊維・同製品」(8.6ポイント)、「紙・紙加工品」(7.7ポイント)、「鉄鋼・金属」(5.5ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「木材・木製品」「食料品」が小幅ながら上昇した。一方、「窯業・土石製品」が小幅に低下した。

 

○ 「木材・木製品」「紙・紙加工品」「出版・印刷」「鉄鋼・金属」「一般機器」「電気機器」の6業種が−60ポイント台と依然厳しい状況にある。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が上昇した。特に、「商店街」(21.2ポイント)、「サービス業」(19.5ポイント)、「運輸業」(15.8ポイント)が大幅に上昇し、「建設業」(9.7ポイント)、「小売業」(6.8ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「卸売業」が小幅ながら上昇した。一方、「その他の非製造業」が小幅に低下した。

 

○ 「卸売業」「建設業」は−60ポイント台と厳しい状況にある。

 

 

表4.業種別【収 益】DIの推移(前年同月比)

 

4.資金繰り

(1)資金繰り全体の状況

  前月より、製造業は4.9ポイント、非製造業は6.5ポイント上昇し、全体では5.7ポイント上昇の−42.6ポイントと3カ月ぶりに上昇した。
 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中10業種が上昇した。特に、「輸送機器」(15.4ポイント)、「出版・印刷」(10.1ポイント)が大幅に上昇し、「電気機器」(9.8ポイント)、「繊維・同製品」(8.1ポイント)、「食料品」(6.2ポイント)、「その他の製造業」(5.4ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「木材・木製品」「一般機器」「鉄鋼・金属」「窯業・土石製品」が小幅ながら上昇した。一方、「紙・紙加工品」「化学ゴム」が小幅に低下した。

 

 「木材・木製品」「鉄鋼・金属」が−50ポイント台と、資金繰りが厳しい状況となっている。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が上昇した。特に、「運輸業」(11.2ポイント)、「サービス業」(11.0ポイント)が大幅に上昇し、「商店街」(7.9ポイント)、「建設業」(7.4ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「卸売業」「小売業」が小幅ながら上昇した。一方、「その他の非製造業」が小幅に低下した。

 

 「卸売業」「小売業」「商店街」「建設業」「その他の非製造業」の5業種が−40ポイント台となっている。

 

表5.業種別【資金繰り】DIの推移(前年同月比)

 

5.販売価格、取引条件、設備操業度、雇用人員

 

(1)販売価格
 

製造業は−50.2ポイント(前月−53.3ポイント)、非製造業は−43.6ポイント(前月−49.5ポイント)、全体では−46.6ポイント(前月−51.3ポイント)となり、前月より全体で4.7ポイント上昇となった。

 

 

(2)取引条件
 

製造業は−36.1ポイント(前月−40.5ポイント)、非製造業は−28.8ポイント(前月−34.7ポイント)、全体では−32.2ポイント(前月−37.3ポイント)となり、前月より全体で5.1ポイント上昇となった。

 

  

(3)設備操業度(製造業のみ)


  設備操業度は−41.0ポイント(前月−47.5ポイント)となり、前月より6.5ポイント上昇となった

 

 

(4)雇用人員
 

製造業は−43.9ポイント(前月−46.4ポイント)、非製造業は−29.1ポイント(前月−33.2ポイント)、全体では−35.9ポイント(前月−39.2ポイント)となり、前月より全体で3.3ポイント上昇となった。

 

 

 

以上の状況については、「表1.最近の主要指標の前年同月比DIの推移」及び表6.主要指標の業種別DI(前年同月比)」を参照。

 

(参考) 表7.主要指標の業種別景況調査総括表(前年同月比)

 

        

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