中小企業月次景況調査

〔平成13年9月末現在〕

  本調査は、都道府県中央会に設置されている情報連絡員〔中小企業の組合(協同組合、商工組合等)の役職員約3,000名に委嘱〕による調査結果です。
  調査の対象は、情報連絡員が所属する組合の組合員の全体的な景況(前年同月比)です。


○9月の「景況」DI値は、昨年10月以降12カ月連続で低下し、過去最長記録(平成9年4月から平成10年3月)と並んだ。
○製造業・非製造業ともに、主要8指標すべてのDI値が低下し、業況の悪化度合いは一段と強まっている。
○米国同時多発テロ、大手スーパーの倒産及び狂牛病の発生等の影響から、先行き不透明感はさらに高まって いる。

 


前年同月比DIの推移

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平成13年10月25日



 
全国中小企業団体中央会
担当:企画部
TEL 03−3586−2627

http://www.chuokai.or.jp



 

 

9月の調査結果の概況

1.主要指標の前年同月比DI値の動き

 9月の前年同月比「景況」DI値は、昨年10月以降12カ月連続して低下し、過去最長(平成9年4月から平成10年3月)と並んだ。
  主要8指標のDI値は8月に続き、すべての指標が低下した。中でも「収益状況」DI値は「景況」DI値と同様に−60ポイント台で推移している。また、「設備操業度」DI値は11カ月連続で低下しており、中小企業の生産は一段と冷え込んでいる。

2.中小企業の景気の現状

 中小企業の景気の現状は、「景況」が−68.5ポイントと前月(−65.7ポイント)よりさらに悪化し、デフレや、米国同時多発テロの影響により、先行き不透明感が一段と高まっている。
  「売上高」「収益状況」をみると、製造業のうち「化学ゴム」やIT関連の「一般機器」が大幅に悪化している。一方、前月比でみると「電気機器」は操業日数の増加から生産高は増加したものの、収益は期待したほど伸びていない。
  非製造業は、「卸売業」や「小売業」が大手スーパーの倒産や狂牛病の発生の影響を受け、消費低迷が一段と加速し、売上高の減少や収益状況の悪化となっている。
  「景況」「売上高」「収益状況」ともにDI値が−50ポイント台以下となっており、中小企業の景気状況は一段と悪化傾向にあり、極めて厳しい状況が続いている。

表1.最近の主要指標の前年同月比DIの推移

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1.景  況

(1)景況全体の状況

  前月より、製造業は3.2ポイント、非製造業は2.4ポイント低下し、全体では2.8ポイント低下の−68.5ポイントとなり、12カ月連続で低下した。  

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中10業種が低下した。特に、「化学ゴム」(−11.2ポイント)、「窯業・土石製品」(−10.4ポイント)が大幅に低下し、「電気機器」(−7.9ポイント)、「一般機器(−6.6ポイント)、「木材・木製品」(−5.7ポイント)の低下幅が比較的大きかった。一方、「紙・紙加工品」(19.0ポイント)が大幅に上昇し、「輸送機器」(2.1ポイント)が小幅ながら上昇した。

○ 「一般機器」「化学ゴム」が−80ポイント台となり、「繊維・同製品」「木材・木製品」「出版・印刷」「鉄鋼・金属」「電気機器」はそれぞれ−70ポイント台となっている。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が低下した。特に、「卸売業」(−6.6ポイント)の低下幅が比較的大きく、「サービス業」(−4.5ポイント)「運輸業」(−3.5ポイント)、「その他の非製造業」(−3.5ポイント)、「小売業」(−1.9ポイント)、「商店街」(−1.3ポイント)が小幅に低下した。一方、「建設業」(3.1ポイント)が小幅ながら上昇した。

○ 「卸売業」「商店街」「運輸業」が−70ポイント台、「小売業」「建設業」「その他の非製造業」は−60ポイント台と非製造業も引き続き厳しい状況にある。

 

 

表2.業種別【景 況】DIの推移(前年同月比)

 

2.売 上 高

(1)売上高全体の状況

  前月より、製造業は3.6ポイント、非製造業は6.6ポイント低下し、全体では5.2ポイント低下の−59.4ポイントとなり、2カ月連続して−50ポイント台となった。  

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中8業種が低下した。特に、「化学ゴム」(−27.0ポイント)、「一般機器」(−14.8ポイント)が大幅に低下し、「食料品」(−8.1ポイント)、「窯業・土石製品」(−7.7ポイント)「木材・木製品」(−5.4ポイント)の低下幅が比較的大きかった。一方、「電気機器」(15.7ポイント)が大幅に上昇し、「繊維・同製品」(5.6ポイント)、「紙・紙加工品」(5.4ポイント)の上昇幅が比較的大きく、「出版・印刷」(3.3ポイント)が小幅ながら上昇した。

○ 「化学ゴム」が−80ポイント台となり、「出版・印刷」「鉄鋼・金属」「一般機器」が−70ポイント台、「木材・木製品」「紙・紙加工品」「電気機器」が−60ポイント台と、引き続き厳しい状況にある

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が低下した。特に、「その他の非製造業」(−16.4ポイント)、「小売業」(−14.6ポイント)が大幅に低下し、「卸売業」(−9.3ポイント)、「運輸業」(−6.7ポイント)の低下幅が比較的大きかった。一方、「商店街」(0.7ポイント)が小幅に上昇した。

○ 「卸売業」「商店街」は−60ポイント台の厳しい状況にある。

 

表3.業種別【売上高】DIの推移(前年同月比)

 

3.収益状況

(1)収益全体の状況

  前月より、製造業は3.7ポイント、非製造業は2.7ポイント低下し、全体では3.2ポイント低下の−63.2ポイントとなり、8月に続き−60ポイント台となった。  

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中8業種が低下した。特に、「化学ゴム」(−17.5ポイント)、「一般機器」(−11.6ポイント)が大幅に低下し、「電気機器」(−9.8ポイント)、「窯業・土石製品」(−7.7ポイント)、「食料品」(−5.8ポイント)の低下幅が比較的大きかった。一方、「輸送機器」(8.8ポイント)、「紙・紙加工品」(5.2ポイント)が比較的大きく上昇した。

○ 「化学ゴム」が−80ポイント台となり、「木材・木製品」「出版・印刷」「鉄鋼・金属」「一般機器」「電気機器」の5業種が−70ポイント台と厳しい状況にある。

 

《非製造業》

○ 7業種中6業種が低下した。特に、「その他の非製造業」(−6.1ポイント)、「小売業」(−5.9ポイント)、「卸売業」(−5.2ポイント)、の低下幅が比較的大きく、「運輸業」(−3.8ポイント)、「商店街」(−3.1ポイント)「サービス業」(−1.3ポイント)が小幅に低下した。

○ 「建設業」(5.0ポイント)が比較的大きく上昇したが、すべての業種が−50ポイント台以下で推移しており非製造業も厳しい状況にある。

 

表4.業種別【収 益】DIの推移(前年同月比)

 

4.資金繰り

(1)資金繰り全体の状況

   前月より、製造業は3.4ポイント、非製造業は3.1ポイント低下となり、全体では3.3ポイント低下の−46.0ポイントとなり、6カ月連続で低下した。

 

(2)業種別の状況

《製造業》

○ 12業種中8業種が低下した。特に、「食料品」(−9.8ポイント)、「一般機器」(−8.8ポイント)、「化学ゴム」(−6.0ポイント)、「鉄鋼・金属」(−5.4ポイント)の低下幅が比較的大きかった。一方、「紙・紙加工品」(7.8ポイント)が比較的大きく上昇し、「輸送機器」(4.3ポイント)「その他の製造業」(2.1ポイント)、「繊維・同製品」(1.4ポイント)が小幅ながら上昇した

○ 「繊維・同製品」「木材・木製品」「出版・印刷」「鉄鋼・金属」「一般機器」「電気機器」「輸送機器」の7業種が−50ポイント台となり、資金繰りの厳しい状況が続いている。

 

《非製造業》

○ 7業種中5業種が低下した。特に、「卸売業」(−8.7ポイント)、「その他の非製造業」(−7.8ポイント)、「サービス業」(−5.1ポイント)の低下幅が比較的大きく、「小売業」(−4.5ポイント)「商店街」(−1.2ポイント)が小幅に低下した。一方、「運輸業」(2.3ポイント)、「建設業」(2.0ポイント)が小幅ながら上昇した。

○ 「商店街」は−50ポイント台で推移し厳しい状況が続いている。

 

表5.業種別【資金繰り】DIの推移(前年同月比)

 

5.販売価格、取引条件、設備操業度、雇用人員

 

(1)販売価格
 

  製造業は−52.8ポイント(前月−51.7ポイント)、非製造業は−45.8ポイント(前月−43.5ポイント)、全体では−49.0ポイント(前月−47.1ポイント)となり、前月より全体で1.9ポイント低下となった。

 

(2)取引条件
 

 製造業は−35.9ポイント(前月−33.6ポイント)、非製造業は−31.0ポイント(前月−29.0ポイント)、全体では−33.3ポイント(前月−31.1ポイント)となり、前月より全体で2.2ポイント低下となった。  

 

(3)設備操業度(製造業のみ)
 

 設備操業度は−47.3ポイント(前月−44.0ポイント)となり、前月より3.3ポイント低下となった。

 

(4)雇用人員
 

 製造業は−40.0ポイント(前月−38.1ポイント)、非製造業は−30.9ポイント(前月−27.9ポイント)、全体では−35.1ポイント(前月−32.5ポイント)となり、前月より全体で2.6ポイント低下となった。

 

以上の状況については、「表1.最近の主要指標の前年同月比DIの推移」及び表6.主要指標の業種別DI(前年同月比)」を参照。

 

(参考) 表7.主要指標の業種別景況調査総括表(前年同月比)

 

        

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